2026/07/07
監視の目より良心
引越し先で最初に従う地域のルールが、家庭ゴミの分別と収集日だ。移住者が地域と関わる最初の一歩だ。
ゴミ分別の細かさは、実はその街にある焼却炉の性能や限界で決まっている。例えば鳥取市は2007年からゴミ袋を有料化し、近年は減量とリサイクルのために分別をさらに細分化している。ゴミ問題は、住民による清掃活動が基本だ。
ゴミ出しから地域の清掃活動への参加には心理的な距離がある。しかし、清掃への参加を通じて住みやすい環境づくりに関われば、公共空間でのポイ捨ては心理的にできなくなる。
本来、ポイ捨ては人目が気になる行為だが、人口減少に伴い地域の「監視の目」が薄れたことで後を絶たない。これは近年問題となっているセルフレジでの万引きとも深く共通している。
どちらの行為も、監視の目が薄れたことに乗じた個人的な利益と利便性を、社会的なコスト(店舗の損失や環境被害)よりも優先する行為だ。心理学や社会規範の観点から、これらには強い類似性がある。
当事者意識を持って地域に関わることが、こうしたモラルの低下を防ぐ鍵となる。最初から全員参加を求めなくてもいい。鳥取市には鳥取市のやり方がある。
