2026/09/10
鹿野モデルが示す地方創生
週末、鹿野町の古民家「夢こみち」で「すげ笠御膳」をいただいた。地の野菜と、ゆっくり流れる時間。
なぜ人口約4000人の町に20代が移住するのか、その理由がわかった気がした。鹿野には物語がある。
今、多くの自治体が「保育料・給食費の完全無償化」を掲げ、子育て世帯の誘致に躍起になっている。負担軽減は必要だ。だがそれだけで人は来るだろうか。
鳥取県のように絶対数が少ない地域で、安さを競ってもパイの奪い合いにしかならない。人は経済条件だけで町を決めない。
地方創生の中心は、今や文化に移っている。かつては道路や工場というハードが主だった。だが今や国の交付金は「文化・芸術の活用」がなければ採点すらされない。
その答えが鹿野にある。40年続く市民ミュージカル、廃校を活かした「鳥の劇場」。人はインフラではなく、物語に移住するのだ。
以前、元衆院議員の宮崎謙介氏が「鳥取駅前に活気がない」とXに投稿し炎上した。耳は痛いが、現実でもある。
無償化は暮らしを支える。だが物語は、住む理由をつくる。
