中村ゆきと未来とっとりプロジェクト 代表

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2026/09/23

人たらしの才

人たらしの才

 出版社時代、面接の段階から異彩を放つ女子学生がいた。神奈川の郊外で酒屋を営む家の娘だった。

 店は「角打ち」もしていた。今で言うイートインだ。仕事帰りの常連たちが集うその社交場で、彼女は中学の頃から、一癖ある酒飲みの扱いを体得していた。

 入社後、その才はすぐ花開いた。気難しい相手も、彼女の前ではいつの間にか笑顔になる。3年目に大手に引き抜かれ、若くして編集長になった。

 有名大学の看板だけでは、ビジネスで勝てない。最後にものを言うのは、生きた人心掌握力だ。

 そして、商売で成功するにはもう一つ必要なことがある。続けることだ。商いは毎日、地道なことの繰り返し。多くの人がここで飽きてやめていく。

 平井鳥取県知事のユーモアに倣って言えば、商いの要諦は、何があっても「飽きない」ことにある。