2026/07/23
消えた賑わい
40年ぶりに鳥取市へ転居し、県庁周辺の変貌に驚いた。鳥大附属小中学校跡には武家門を残し、図書館と文化会館が建った。市役所は駅南へ移転し、跡地は防災公園へと姿を変えた。高校時代、駅から久松山下まで通った若桜街道はシャッター通りになっている。
私が昨年まで暮らしていた埼玉県さいたま市浦和区には、県庁と市役所が近接している。駅から徒歩10分の道は、職員の通勤時間になると人で溢れ、買い物や飲食で街を潤す。「賑わいは人の流れが作る」。官公庁が街の繁栄を支えている、と言っても過言ではない。
翻って鳥取市は、県庁と市役所を離してしまった。県・市あわせて約3000人の職員の存在感は大きい。車通勤を除いても、かつては1000人規模の徒歩流動がメインストリートにあったはずだ。しかし市役所の移転により、1800人の職員が若桜街道から消えた。
中心部の空洞化は深刻で、商圏はすでに郊外の湖山街道へ移っている。今後、この地域にインターチェンジができれば、繁栄は決定的になるだろう。
来年開店予定の「無印良品」が、駅前ではなく郊外の千代水を選んだ。出店企業は、街の未来を既に読み切っている。
