2026/10/10
遠ざかるカップラーメン
1年近く、日清のカップヌードルを食べていない。嫌いになったわけではない。好きなのだが、スーパーやコンビニで値札を見るたびに手が引っ込むのだ。
1971年、発売当初の価格は100円だった。それが3年前に214円から236円へ、そして今年、248円になった。食欲はあるのに、購買意欲がついてこない。
皮肉なことに、売上は伸びているという。毎月のように食品の値上げが続き、値上げに対して完全に麻痺しても、支払いの際には正気に戻る。私の食費は削られるばかりだ。心配なのは家計だけではない。
繰り返される値上げは、メーカーにとって諸刃の剣だ。一時的には業績を支えても、長期的には「高くて買えない」というブランド離れを招く。安さで大量に売るモデルは終わり、安さを求める客はプライベートブランドへ流れる。
食品メーカーに残る道は、ブランド力と健康価値、そして海外で稼ぐ構造への転換しかない。100円で生まれた国民食は今、安さの象徴から価値の象徴へ変われるかの岐路に立っている。
