2026/07/10
進む資格緩和
東京での仕事を整理して帰省した際、無職の私に「教員の職ならある」と声がかかった。教員免許がないと答えると、意外な事実を告げられた。
鳥取市では免許がなくても「学校支援員」として、授業準備や学習サポート、特別支援教育の補助として働けるという。「担任を持たない」「指示を受けて動く」が条件だ。
いま教育や医療の現場では、人手不足を補うため資格要件の緩和が進み、就業のハードルが下がっている。
しかし、「補助」でありながら、実体は正職員と同様の業務内容を課されるケースも少なくないという。これでは現場の頭数が揃っても、提供するサービスの質が低下する恐れがある。
公共機関では人手不足で外部人材の導入は不可欠だが、いまや正職員に迫るほどの勢いで補助員が増加している。
一般企業では正規と非正規の格差が問題視されているが、同様にこうした現場では資格緩和による弊害が懸念される。
十分な説明がないままでは、保護者や患者から「資格のない人に任せて大丈夫なのか」と不信感を抱かれ、クレームに発展する恐れもある。
規制緩和を進める一方で、明確な役割分担と説明責任を果たすことが求められている。
