2026/07/14
稼ぐ自治体、頼る自治体
自治体が最も力を入れている自主財源対策が「ふるさと納税」だ。
個人にとっては2000円で返礼品がもらえるお得な制度だが、一方で首都圏など住民税の流出に悩む自治体もある。さらに返礼品競争が過熱し、本来の「応援」という趣旨が変質したとの批判も根強い。
しかし、工夫次第で歳入を自主的に確保できる貴重な財源であることも事実だ。
好例が島根県浜田市である。現在は人口4万8千人で県内3位の規模だが、ふるさと納税額は約15.22億円で県内2位を誇る。
前市長の時代に「ふるさと寄附推進室」を立ち上げ、わずか5人の職員で20億円近く集めた。「稼ぐ事業」として本気で取り組んだ結果だ。
一方、鳥取県は米子市 約17.51億円、鳥取市 約12.38億円、倉吉市 約7.84億円と続く(令和6年度)。人口17万7千人で県内トップの鳥取市は、規模の割に伸びしろを感じる。
首長が国の交付金だけを頼る姿勢なら、地域の企業や団体も補助金頼みになる。
市役所に設けられた「まちなか未来創造課」という、一見きれいで抽象的な課名からも、役所全体に「自ら稼ぐ」という執念や、貪欲に財源を追う姿勢が感じられない。気のせいだろうか。
