2026/07/15
同伴で入場者2倍計画
私が拝命している鳥取県文化芸術事業評価委員会の永遠のテーマは「いかに入場者を増やすか」である。
公共イベントの集客を難しくしているのは、告知不足より深刻な心理的な2つの壁だ。
1つは現代人の「情報遮断」である。スマホから情報が洪水のように流れる中で、自分の利害に直結しない情報は脳が自動で弾いてしまう。
2つ目は「学習性無力感」だ。「意見を言ってもどうせ変わらない」という経験から、関心を持つこと自体を諦めてしまう心理である。
ではこの壁をどう破るか。ヒントは「同伴」にあるのではないだろうか。
金沢21世紀美術館の「友の会」では、会員が家族や友人を同伴すると入館料が割引・無料になる。
すでに関心がある人の“口”を使って、無関心な人を巻き込む。極めて合理的なインセンティブ設計だ。
この発想は公共イベントや選挙にも応用できる。メディアの形式に一喜一憂する前に、「ペアで来たら割引」「2人で投票に行けば地域振興券プレゼント」といった同伴参加の仕組みを真剣に検討すべき時期だ。
ちなみに若者と高齢者は「群れる」のが得意だ。人口最少県は、一人ひとりが手を取り合うしかない。
