2026/09/07
ハコからヒトへ
かつてのコミュニティは、町内会や商店街など同じ「場所」を共有する集まりが中心だった。今は違う。趣味でつながる関心コミュニティ、価値観でつながる心のコミュニティへ多様化している。
今春、袋川沿いに生まれた映画館「シネマドア」は、上映後に観客が感想を語り合うコミュニティシアターだ。気高町を走る「気高循環バス」はコミュニティバス、ビジネス共創スクエア「カトカミ」にはコミュニティマネージャーを置いている。
人口減で地域コミュニティが弱る一方、趣味や価値観の目的型が台頭する背景には、まちづくりの投資の主軸が「ハコ」から「ヒト」へシフトしたことがある。関係人口やコンパクト化が合言葉だ。
コミュニティの継続に必要なのは、理念ではなく経営だ。補助金頼みでは打ち上げ花火で終わる。そこで成否を握るのはマネージャーだ。
人を動かし、金を回し、場にルールを設ける。この地味な仕組み化を淡々と実行できるか。コミュニティの寿命を決めるのは情熱だけではない。また帰って来られる場所を守る運営力である。
