2026/08/04
はじめての草刈り
40年ぶりに戻った地元で、農家の同級生に「田植えを手伝わせてくれ」と頼んだが、即答で断られた。「今どき手植えなんてないよ」と笑われた。実家は兼業農家だったが、私は一度も田んぼに入ったことがない。私の田植えの光景は、昭和のままで止まっていた。
また先日、「実家の雑草を刈りたいので鎌を貸して」と頼むと、「今どき鎌で刈るやつがいるか」と笑われ、農機具倉庫へ連れて行かれた。
扉を開けると、そこはドラマ『VIVANT』の“別班”の隠し倉庫のようだった。耕運機、田植機など農機具一式と電動のこぎり、電動草刈機が並ぶ。その中から一台を渡され、私の特訓が始まった。
実は草刈りも人生初。「刃は右から左へ振るんだ」とキックバックを防ぐ安全な扱い方を教わる。
翌朝、早速挑戦したがわずか40分でダウンした。慣れないマシンの要領を得ず、バッテリーの重さで肩に食い込む紐は想像以上に体力を奪う。これは紛れもなく全身スポーツだ。息を切らして振り返れば、仕上がりは見事な虎刈り状態。
やはり一朝一夕には成らない。だが、腕の痛みが引いたら、あと3回は挑戦するつもりだ。
便利な機械の裏にある、農家の本当のタフさ。それは、自分で重みを感じて初めて分かったことだった。
