中村ゆきと未来とっとりプロジェクト 代表

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2026/09/13

インカムの緑の光

インカムの緑の光

私の大学時代、京都の男子の胃袋は「餃子の王将」に支えられていた。財布には常に無料券が入っていた。店内に「ソーハンイーガ、コーテルリャン」と、中国語風の符牒が怒声のように飛び交い、それが活気だった。

先日、鳥取市役所近くのスタバで、注文を受けた店員の口元が緑にピカッと光った。マイク越しの小さな囁きでラテは作られる。その静けさが、なぜか無性にカッコよかった。

しかし、インカム使用には賛否があるようだ。スタバは「サードプレイス」として会話を核にしてきた。「コソコソ話のようだ」「呼んでも気づいてもらえない」と、常連ほど戸惑うのも無理はない。だが「大声が消えて静かになった」「早くて正確だ」という声もまた本当だ。

考えてみれば、インカムは今や結婚式場から工場まで、声を出さずに連携したい現場の標準装備だ。離れている、大声を出せない、手が塞がっている。外食が「静かな効率」に向かうのは必然なのだろう。

今でも王将の怒声が懐かしく店に足を運んでしまう。時代は変わるが、隣の市役所の市民窓口だけは、インカムを導入せず、肉声の「いらっしゃいませ」をいつまでも残してほしい。