中村ゆきと未来とっとりプロジェクト 代表

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2026/08/12

「鹿野の元気」の秘密

「鹿野の元気」の秘密

同じ谷に位置し、日本海側にある人口約1万人の私が住む気高町。それに対して、鹿野町は人口約4千人の山あいの城下町だ。2倍以上の人口差があるにもかかわらず、なぜ「鹿野は元気がある」と言われるのか。その答えが知りたかった。県の文化芸術事業評価委員である私は、昨日、鹿野のミュージカルの通し稽古場を訪ねた。

そこにあったのは、「本番」さながらの熱気だ。プロの演出のもと、小学生から80代までの住民や裏方など、本番では総勢約150人が集う。

今年で40周年記念公演を迎えるが、これほど長く継続できた理由は舞台の外にあった。30年前に母が演じた主役を娘が継ぎ、今度は孫が脇を固める。3世代でバトンを繋ぎ、家族と町がミュージカルを生活の一部にしてきたからだ。

根っこにあるのは住民の「誇り」だ。ただ整備され綺麗になった城下町とは異なり、住民自身が歌い、踊り、語ることで、初めて観光地は生きた物語になる。

8月30日に上演される『鹿野に祭りが蘇る日』は、江戸時代に途絶えた祭りの復活を目指す町民の物語だ。まさに鳥取市が求める「賑わい」の正体がここにある。是非、市民の皆さんに足を運んで欲しい。

本当の「賑わい」とは人口の多さだけではない。そのことを鹿野町の文化の伝承が教えてくれた。