2026/07/13
勝手な思い込み
人は自分の経験や固定観念で、本質を見誤りやすい。私にも苦い経験が2つある。
1つ目は「赤ペン先生」の紹介だ。通信教育会社から作文添削の募集相談を受けた時、良かれと思い新聞記者や編集者の経験者を挙げた。
しかし驚いたことに、全員が対象外だった。
私の「経験者こそ適任」という思い込みは外れた。実際の採用基準は「字が綺麗で、褒めるのが上手い人」。
低学年の作文添削は「良い点を見つけて褒め、続けさせること」が大前提だから、専門職はあえて外されていたのだ。
2つ目は息子の作文だ。私は職業意識丸出しで赤を入れ、間違いを正すことだけに熱心だった。 結果、息子は作文が大嫌いになった。「正すことが指導だ」という勝手な思い込みが招いた失敗である。
この話は都市計画にも通じる。駅前再開発をすれば自動的に街が活性化する。これも半分は思い込みだ。
建物という「ハード」を整えても、人を回遊させる「ソフト」がなければ、真の賑わいは生まれない。
経験や形に囚われず、目的の本質は何か。その問いを忘れないことこそ、失敗を防ぐ第一歩だと思う。
