2026/07/18
「まちなか」という名の光と影
鳥取市には「まちなか」を冠した施設や事業が驚くほど多い。
市役所の「まちなか未来創造課」、中心市街地活性化協議会の「鳥取市まちなか情報」、ビジネス拠点「鳥取市まちなかビジネス共創スクエア『カトカミ』」、そして「鳥取まちなかビアフェスタ」など。
「まちなか」は、もはや俗称ではない。行政が最も力を入れるキーワードである。
この言葉が指すのは、鳥取駅・県庁周辺や旧城下町など、都市機能が集まる中心部だ。
一方で、山間部や海岸部を含む旧河原町・用瀬町・佐治町、旧気高町・鹿野町・青谷町などの市周辺部とは、明確に線引きされる。
つまり「まちなか」とは、中山間地域振興ではなく「中心市街地の空洞化対策」という都市型課題に集中するための合言葉である。
ここで隣接する岩美郡が少し羨ましくなる。合併せず独自の道を歩む岩美郡。山陰海岸の景勝地、高級ブランド「お嬢サバ」、スポーツ強豪の岩美高校など小さくても、地域の核がはっきりしている。
合併で広くなった鳥取市。その一方で「まちなか」という一言が、周辺部を少し寂しくさせていないだろうか。
