2026/09/24
車中泊を「迷惑」から「客」へ
シルバーウィークの早朝、道の駅「西いなば・気楽里」の駐車場には、京阪神など県外ナンバーの軽バンやハイエースが目立っていた。
24時間使えるトイレや足湯があり、車中泊には絶好の環境だ。バックドアを開けて服を干す若者もいた。サーフィンができる海岸近くの飲食店の店主は「ここでサーフィンして道の駅で寝て、コンビニで飯を買う。地元には1円も落ちない」と嘆く。
だが、責めるべきは彼らではない。受け皿となる宿泊インフラがないのだ。市内にスーパー銭湯のような施設はなく、有料の車中泊用「RVパーク」も3カ所のみで、星空を売りにし、観光客が集まる鳥取砂丘に隣接するものはない。
本来、道の駅は宿泊禁止の休憩施設である。ならば、気楽里の駐車場の一部をRVパーク化できないか。電源とゴミ箱を置き、1台3500円で10台分を運用すれば、年間約1千万円の収入になる。地元の温泉券をセットにすれば地域にお金も落ちる。
一泊して巡るような観光地はすぐにはつくれない。まずは今いる客から正当な対価をいただく。それこそが、人口減少時代における地方観光の始め方だ。
