2026/09/26
オニツカタイガーとの出会い
中学時代、陸上部だった私の足元には、いつも薄底で軽いオニツカタイガーがあった。青に白のラインが映える定番の「LIMBER」。地元の老舗スポーツ店「ヲサカ大正堂」で手に入れたその一足は、多くの競技会で私を好成績へと導いてくれた。
走るたび、頭に巻いた長いブルーの鉢巻きが風になびく姿は、当時の私のトレードマークだった。
当時は知る由もなかったが、この靴には深い縁があった。後年、創業者の鬼塚喜八郎氏が同郷・鳥取市の出身であり、高校の先輩であることを知る。さらに最近、鬼塚氏の生家を訪ね、九十一歳の姪御さんから驚くべき話を伺った。鬼塚氏が帰省した際、よく身を寄せていたのが、あのヲサカ大正堂の店主の家だったというのだ。
点と点がつながり、商品への愛着はさらに確かなものとなった。
かつて颯爽とトラックを駆け抜けた少年も、今はその面影はない。しかし先日、福田俊史県議会議長から嬉しい情報を頂いた。議長が新宿の専門店で購入したという、ビジネス仕様のオニツカタイガーだ。
人に歴史があるように物にも歴史がある。今度上京する折には、あの頃の足裏の感触を胸に、新たな相棒となる一足を必ず手に入れたい。
